東京、表参道。表参道ヒルズを訪れるにあたり、その周辺も散策してきました。ケヤキ並木の美しさは守られながら、一日巡り歩いただけでも、目まぐるしく変化している場所のようにも感じられました。
間々で他の記事も挟みながらになるかもしれませんが、見てきたものを新旧問わず、少し記事にしていきたいと思います。
この周辺での安藤忠雄氏設計の建築も、表参道ヒルズだけではありませんよね。
hhstyle.com/casaも、安藤氏によるものです。
そして、hhstyle.com原宿本店は、妹島和世氏によるものです。
hhstyle.com原宿本店【住所】東京都渋谷区神宮前6-14-2
【TEL】03-3400-3434
【営業時間】PM12:00〜PM8:00
【開店】2000.09.15 <新築>
【設計】妹島和世建築設計事務所
【建築プロデュース】浜野総合研究所
【施工】大成建設
hhstyle.com/casa【住所】東京都渋谷区神宮前6-14-5
【TEL】03-3400-8821
【営業時間】PM12:00〜PM8:00
【開店】2005.04.02 <新築>
【設計】安藤忠雄建築研究所
【施工】竹中工務店
この2つは、同じhhstyle.comという輸入家具販売のショールーム的機能をもったショップですが、扱う商品カテゴリーの違いを、みごとに建築におけるコンセプトの違いでも表現しています。
建築された時期はhhstyle.com原宿本店が早く、2000年初秋にオープンしており、hhstyle.com/casaは昨年2005年春にオープンしていますね。従来のhhstyle.comの販売商品を扱うにふさわしい原宿本店の透明感溢れるギャラリー的空間に対し、さらに特化した商品として「アルマーニ・カーザ」といったブランドを扱う、閉鎖的に謎めかせた空間のhhstyle.com/casa。
一歩足を踏み入れても、それぞれの商品の違いを空間の違いからも、肌で感じ取ることができます。(店内の様子は、各公式サイトに掲載されておりますので、そちらをご覧ください。)
安藤氏がhhstyle.com/casaに携わった時期と表参道ヒルズに携わった時期は重なってもおり、それぞれの建築の用途と環境への配慮の違いから、まったく異なる雰囲気を醸し出すものを創り上げられているということも、比べてみることでもよくわかるかもしれません。
hhstyle.com/casaのこの特殊な形状は、敷地が5年、10年の異なる期限に定められた借地をまたいでいる点や、周辺住宅への日影などの条件をクリアさせつつ計画されたことによるとのこと。厚みが16mmの鉄板により、期限付きの敷地に自由なカタチを描き、仮設的とも言える軽さを表現されたそうです。条件の中、ブランドを魅せるための遊び心にも富んだものを、創り上げているのではないでしょうか。
また、hhstyle.com原宿本店のギャラリー性の高さは、正面奥の壁面を有効活用し、hhstyle.comが力を注ぐ商品でもあるデザイナーズチェアの数々を美しく並べ魅せ、その迫力をも楽しめる空間になっています。
ここからは余談なのですが、わたしはhhstyle.com原宿本店を訪れたら買おうと思っていたものがあり、それを今回ようやく買ってまいりました。すでにご存知の方も多いかもしれませんが、
5人の著名建築家によるデザインの風呂敷が、和装小物を扱う老舗・美濃部のプロジェクト第一弾として、この春より販売されています。その中のhhstyle.com原宿本店も設計された妹島和世氏の、草花をモチーフとしたものを入手しました。
最近、日本の風呂敷は、ノーベル平和賞受賞者のケニア副環境相、ワンガリ・マータイ氏の
MOTTAINAIの活動などでも世界的に注目されたりしています。
わたしは、けっこう昔から風呂敷愛用者で、旅行鞄の中には必ず風呂敷を入れていたりしています。その昔、学生時代に、京都の河原町にある、それなりに歴史を感じさせるような風情のお土産屋さんでアルバイトしていたことがあったのですが、そのお店の建て構えからも外国人観光客の方が店内写真を撮ったりと訪れることも多く、そういった外国人のお客様に最も人気のあったものが風呂敷でした。(歌舞伎柄などが、特に人気でした。)現代では日本の風呂敷の良さは、海外から伝わってきてしまうという、少々残念な実情。このせっかくの日本文化から生まれたものが、今見直されているというのも、日本のデザインやものづくりを見直したりの上でも、良いチャンスかもしれませんね。
妹島和世氏デザインの風呂敷は、裏表がまったくない染め上がりで、少々透ける風合いでもあり、これからの季節だと浴衣にも合わせられるかもしれません。スカーフ的な使い方もできそうに思いました。
ちょっとした時に、工夫ひとつで便利に使えそうです。