



















大阪の堀江は、自然発生的にデザインにこだわったショップが集まり、徐々に変化を遂げてきた街です。
大阪・ミナミのアメリカ村と四ツ橋筋を挟んで隣に位置しますが、通りを隔てることによって人の流れがなかなかなかったところへ、堀江公園周辺にカフェをつくり、そのデザインのこだわりなどに習ったショップがしだいに集まって現在に至っています。通りを隔てることによって、アメリカ村とは異なる落ち着いた雰囲気を保っている地域でもあります。
ショップデザインは、大型のよほど歴史的建造物のようなものでないかぎり、時代を超えて残るものとは、また少々違います。
けれど、この街のように、あるショップのデザインから始まり、それが周辺へと波及して少しづつ広がっていき、いつしか受け継がれる街の姿へと変わっていく、そんなこともあります。ショップデザインのあり方はお店のあり様にも繋がるもので、その表現が街へと影響も与えていく。ショップオーナーとデザイナーの心が重なり合ったところから始まった、街づくりだったのかもしれません。そして今も、方向性が違っていかないように維持するため、その周辺で努力している人々もいることでしょう。
一番最後の写真は、堀江公園でのものです。楽しそうに遊ぶ子供達、この公園は、親子連れや犬の散歩をする人達の憩いの場となっています。この公園の様子が保たれることが、この街のあり方を崩さないことにも繋がるのかもしれません。
デザインの力が、そんな部分を支え続けるようにあってほしい、そんなことも改めて思うのです。