2006年03月03日

温故知新

お雛様.jpg今日は雛祭りでしたね。
雛人形の起源は、人形にその年の災いなどを移して本人の代わりに川に流す“流し雛”にあると言われていますが、これが江戸時代に女の子の人形遊びと結びついて、その幸せと成長を祈る行事として飾られるようになった、日本の風流な行事のひとつですね。

我が家でも毎年、2月の中ごろからお雛様を飾ります。写真は、そのお雛様。現在は狭い家の中、アップライトのピアノの上に飾っている状態で、ピアノにもお雛様にも、かなり申し訳ない気分だったりはします。
でも、季節感のある行事などに合せた飾りは楽しいもので、季節を感じることができる日本の風土と、そこから芽生えた文化の良さを改めて感じます。

最近どうも、古いものより新しいものがよいとか、またその反対のご意見やら、どちらかを強く尊重するご意見をあちこちのブログなどで目にすることがありますが、わたしは、どちらがどうと比べられるものでもない気がします。
歴史ある五重塔も、ブレードランナーに出てきそうな未来感ある原 広司氏の空中庭園も、どちらもそれぞれの魅力がある。囲炉裏に土瓶の風情も、深澤直人氏の加湿器も、やはりそれぞれの良さがありますよね。
古いもの新しいもの、それぞれの良さを認められてこそ、現代の文化人なのではないでしょうか。
それに、その方が生活も心も、より豊かに暮らせる気がします。

新しいシンプルなデザインが最高!海外デザインが最高!本当にすばらしいデザインのもの数多くあります。
けれど、そればかりが唱えられると、そんな言葉がなんだか、文明開化の時に日本の浮世絵などを大量に売りさばいた商人と同じように見えてしまうような・・・。
そして日本の良さを知っているのが、海外のアーティストやデザイナーだったなんて、現代でも繰り返すなら、愚かで悲しいことですよね。


posted by Rin at 23:24| Comment(2) | TrackBack(1) | デザイン全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
僕は数年前まで、新しい物なんか全く興味が無かった。逆に新しい物を薄っぺらいと思っていたくらいです。
 
でも、最近のデザイナーに会う事によってその奥深さを知りました。それと、過去の物は自分が共感出来ても同じ空気を味わう事が出来ない事を知りました。だから、新しい物を紹介するようになりましたが、過去の延長線上に今がある事を忘れては行けないと思います。だからブラウン展など、過去の素晴らしさも同時に伝えていきます。
 
また、海外に出て、いろんな人の日本観を知ると、日本のいい所がとても見えてきました。ウチの妻の飾り雛なんかその最たる物です。
 
世の中○○スタイルを提案しますが、それこそ他のスタイルを排除した結果。人間の営みはデザイン・非デザイン、機能的・無駄、新旧いろいろ混ざってこそ生きやすい気がします。
 
どっちが良い、悪いでなく、両方があっていい。
重要なのは先入観で批判していた物事を受け入れて、誤解を解いていく事だと思うんですが。
Posted by metabolism at 2006年03月04日 07:11
metabolism様

“過去の延長線上に今がある”本当にそうですね。
今のデザインに関わる方、今、デザインをするデザイナー
の方が、新しいものを尊重したい気持ちもわかります。
それに、強くそこにこだわって尊重しようとする裏側にも、
なにかの理由もあるのだろうとは思います。
新しいものが薄っぺらいと思っておられた昔の柳本様と
同じような価値観で“今”意見する方がいるでしょうし。
何度か言ってきたことですが、そんな表に見えてこない
部分で伝わることで、真正直に受け取って、“日本人は
ダサい、新しいものがやっぱカッコいい”と、影響を
受ける若い人がいたりすることも目の当たりにしたり
もあって、新旧関係なく、良いものは良いと認められる
ご意見がたくさん出てきてほしいなぁと、思っていたり
します。

飛び越えてしまった世界の方、安藤忠雄氏と喜多俊之氏
のトークの時などは、ほんと、日本文化の大切さを伝えて
おられました。
どの世代も、そういった心を持てるようになったら、
さらにすばらしいデザインが生まれるんじゃないかなぁ
と思ったりです。

『大阪から発信する』で記事にしましたが、そごう
心斎橋本店がアメリカの店舗デザイン専門誌「VMSD」
が主催する国際店舗デザインコンテスト百貨店部門で
1位になりましたが、そごうの吹き抜けを飾る堀木エリ子
氏のオブジェといえば和紙です。
奥様のブログで取り上げられておられた“つるし雛”も
昔から今に伝えられ、ちりめんを今風な色使いの工夫も
凝らされながら、さらに伝え続けられていくものです
よね。
海外でも認められる日本を伝えることも、デザインの役目
のような気もします。

そうそう、ブラウン展は柳本様の企画でしたね。
わたしもいつか、そんな企画のお仕事に参画してみたい
ものです。
Posted by Rin at 2006年03月04日 11:34
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意外と厄介な視点。
Excerpt: Rinさんのブログ、〔KA-TA-CHI〕の3月3日付の記事、「温故知新」http://katachi-data.seesaa.net/article/14107016.htmlを拝見して、思わず、「..
Weblog: MetalなNEKOのアイドリング・デイズ (2nd edition)
Tracked: 2006-03-05 09:40