2006年05月10日

COLLEZIONE(コレッツィオーネ)

COLLEZIONE1.jpg

表参道ヒルズ、hhstyle.com/casaと、2つの安藤忠雄氏の建築を続けて記事にさせていただきましたが、この周辺にはもうひとつ、安藤氏が設計された建築がありますね。
表参道の駅より、参道に沿って根津美術館、青山墓地方面へ向かう南青山にあるCOLLEZIONEです。

竣工は1989年9月ですが、設計は1986年から1987年にかけての約20年前に計画されたもので、安藤氏の初期作品に見られる、趣きある閉鎖的でストイックな空間構成の特徴が表れている建築です。
表参道ヒルズが、“安藤建築らしく”ないと評される方々は、このCOLLEZIONEに見られる特徴が安藤建築らしいと思われる方々のようです。
しかし、この建築に携わられた頃の、安藤氏が書かれたものなどを拝見するとよくわかるのですが、表参道ヒルズへと繋がる建築への考え方が、COLLEZIONEを建てられる中でも伏線として出来ていたことが、この建物には表れています。それは、この建築が当時の周辺の街並みを崩さず守るために、地上での高さを抑え、地下へと構成しながらも自然の光を空間内に導き入れるものであったことです。環境の中での建築のあり方、表参道周辺での考え方が、ここからも積み上げられてきていたかのようにも思われます。

当時の周辺の様子を、わたしははっきりとは知らないため断言するようなことは言えませんが、向かいに建つフロム・ファーストは1975年竣工とこれより前からあったものの、ちょうど同じ参道沿いにあるコム デ ギャルソンがお店を構えたのが1989年2月ということ(コム デ ギャルソンのショップデザインが現在のものとなったのは1999年4月です)ですので、少しづつ変わり始めたころの、それでも今以上に落ち着いた環境であったろう南青山という土地に、どう建築するかを追求されたものだったということがうかがえます。

表参道ヒルズは、地下鉄が近くを通っているため地下を掘る振動も許されない状況で建てられたものだったそうですが、地上5階(一部6階)、地下も6階まで設けられています。そして、施設に必要とされるあらゆる面を考え合わせて(4月29日付記事をご参照ください)の、建築空間が構成されています。最近、専門誌に掲載された表参道ヒルズの平面図を拝見しましたが、あの敷地環境で求められることを実にうまく、無駄なく美しくゾーニングされています。
COLLEZIONEでは地上4階、地下3階の空間が構成され、内部へいざなう迷路のような動線は、当時の周辺街並みに対しても刺激を与えるものとなるだろうと考えられてのものだったそうです。この建築での必要とされた用途においても今以上に当初、その刺激は視覚的にもほどよいスパイスとなるものだったろうと思います。

それぞれの建築のそれぞれのかたちには、そう考えるに至る意味があるということ。それは建築に限らず、あらゆるデザイン活動に言えることと思いますが、そのことを表参道周辺の安藤氏の3つの建築を訪れる中でも、感じ取ることができます。
安藤忠雄氏が、COLLEZIONEについて書かれたものの中で語っておられたことに、“私にとって,建築の設計はまず,敷地の要求するところを読み取り,胚胎している可能性に耳を澄ますところから始まる”ということがありました。
その意味を、それぞれの建築の、そのあり方でみごとに表しておられることが、それぞれの建築を訪れ、耳を澄ますと見えてくるように思います。

【住所】東京都港区南青山6-1-3
【TEL】03-5468-1825(ラ・コレッツィオーネ・オフィス)
 
【竣工】1989年9月 <新築>
【設計】安藤忠雄建築研究所
【施工】大林組

【関連HP】http://www.lacollezione.jp/

COLLEZIONE2.jpg COLLEZIONE3.jpg COLLEZIONE4.jpg COLLEZIONE5.jpg


この記事へのコメント
雰囲気が伝わってくる写真ですね。上の階から下を見下ろすと怖いところがあったりします(笑)敷地の要求するところを読み取ることってすごく大切なことですよね。谷口吉生さんも設計する時に敷地を大切にしていると言っていたことを思い出しました。
fotologueをはじめたので良かったら見て下さい!
偶然COLLEZIONEも載せてます。
Posted by onora123 at 2006年05月11日 06:08
onora123様

この写真から雰囲気が伝わって、うれしい
です。(^^)

デザインすることは意味をつくることだと
おっしゃる方も、けっこういらっしゃいます
が、建築では、谷口氏もおっしゃられていた
というように敷地を大切にし、その環境、
用途によっても、それぞれにあったかたち
づくりがなされますよね。そういったことと
同じようなことが、様々なデザインにおいて
言えることだと思います。
COLLEZIONEと表参道ヒルズでは、同じ参道
に沿った地域として守られるべき環境立地に
ありますが、そうはあっても敷地環境において
も用途においても(また創られた時代背景に
おいても)、要求されることが違います。
すべからく同じようなデザイン要素でかたち
創られることが、良いものになるなどありえ
ないなぁと。
“らしさ”って、わたしは人がどういった
考え方に基づいて行動し成されているかの
内容の方が、けっこう重要な評価の判断基準
にもなる“らしさ”のような気がしていたり
です。

fotologue、おもしろそうですね!
また、ゆっくり拝見させていただきますね。
Posted by Rin at 2006年05月11日 23:17
どうも、お世話になります。最近はとてもつもなく忙しいのでブログを進めるわけにもいきません。ギャルソンはあちこちで見られますね。最近は一般的の量販店にもお目見えすることがわかります。

onoraさんのはじめている、fotolog以外にもflickrも以前から開始されています。fotologに関しては招待制だったのですが、一般にも開放されています。ただ、夜とかは繋げない方がいいと思います。激重なので。
Posted by urban+ at 2006年05月13日 00:10
urban+様

urban+さんのブログ、RSSリーダーで一時読め
なくなっていましたので、気になっておりまし
た。お忙しいとのこと、お疲れさまです。

fotologやflickrなど、写真など公開しながら
情報整理するものも増えましたね〜。
情報共有時代だなぁと思います。
夜、繋げる人が多いのでしょうね。そんな激重
状態というのは・・・。編集も大変そうですね。
Posted by Rin at 2006年05月13日 07:43
大変、気を使っていただきどうもありがとうございます。
エキサイトカードはじめられたみたいですね。交換してみたいです(汗)
Posted by urban+ at 2006年05月14日 23:03
urban+様

いえいえ・・・、お仕事がんばってくださいね。

エキサイトはまだ始めたばかりでして、機能的
なことはこれから徐々に把握していこうかなぁ
といった感じです。
カードの交換機能ってあるのですね。(すみ
ません、まだよくわかっていないため、その
機能はたぶん外してました。^^;)
urban+さんも、始められていらっしゃるのです
よね。今後とも、よろしくお願い致します。
Posted by Rin at 2006年05月14日 23:58
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