

現在のショップデザインは、1999年4月にリニューアルオープンされた時からのもの。未だに、いつ見ても新鮮さを感じられるものです。
それまでも、それからも、COMME des GARCONSのショップデザインは変化し続けています。ショップデザインのコンセプトも、デザイナーの川久保 玲氏が提案し続けておられる。変化し続けるものと変わらないものを、分けて考えておられるような気もします。

そして今年3月、神戸店がオープンしています。大丸神戸店の旧居留地38番館という別館的な場所にあります。圧倒されるような斬新さを放つショップです。
「THE WORLD OF INTERIORS」というイギリスのインテリア雑誌に掲載された写真を引き伸ばして壁紙とされたそうで、それが壁一面を演出しています。イタリアやインド、トルコといった国々の宮廷や豪邸のインテリア写真。それが雑誌を飛び出し等身大で壁面に出現し、どこかの宮殿に迷い込んだような錯覚さえ生まれる空間。
素材も内容も、路面店ではない百貨店の、しかも神戸旧居留地という立地の中で別館として確立している場所であるからこそ、この斬新さが活きているようにも思います。
訪れて見て、なんとも快活な笑みがこぼれてしまうような、そんな感覚がありました。川久保氏が笑顔で“どう?すごいでしょ”と、ささやいておられるような、そんなご様子が浮かんでくるような気がしました。
ファッションによって“人”をトータルしてデザインする世界。小さな部分から全体を捉え、自由に変化させることもできるデザイン感覚。それがそれぞれのお店に、活き活きとした息吹を吹き込んでいるのかもしれません。
常に胸をはって一歩先を歩く、そんなデザイナーの清々しいエネルギーが、ショップの中、隅々に駆け巡っているようです。


<お店の入口までの導入部分でも“宮殿”。上左写真、突きあたり、階段がさらに続いているように見えますが、これも壁紙。階段両サイドなど、壁紙をすべてにべったり貼ってしまうと圧迫感が強くなるところを、途中、ミラー素材のものも入れ、うまく開放しています。>
青山店
【住所】東京都港区南青山5-2-1
【TEL】03-3406-3951
神戸店
【住所】兵庫県神戸市中央区明石町40番地
大丸神戸店 旧居留地38番館2F
【TEL】078-322-3795
トラックバックありがとうございます!!
あの時代にこれだけクオリティの高い空間を作り上げてしまっているところが凄いですよね!そして今でも新鮮なのにはいつも驚いています。目立てばいいという考えでは明らかに違いますよね!そんな思いは京都や大阪のショップにも共通していると思います。
神戸店凄いですね!!まさにコムデギャルソンの世界(笑)行ってみたくなりました。
こんにちは。
onora123さんにとって、コム デ ギャルソン
の青山店がデザインに興味をもたれたきっかけ
だったというブログ記事、とても印象に残って
いました。(^^)それ、わかる気がします。
本当に、新鮮さが失われないショップデザイン
ですよね。
神戸店も、ほんと楽しいものです。川久保氏が
楽しみながら、ご自分のファッションの世界を
表現できる場所を創っておられることが伝わっ
てくるような気がします。
一番上の写真は、
なんだか青いガラスでできた
グラスの中の世界みたいですね!
こんにちは(^^)
そうですね〜。
実際は、ガラスに青い丸の集合をステンシル加工
してつくられたカラープリントシートを貼ってる
そうですが、上の写真だと青いガラスみたいに
見えますね。
この形と透け具合の微妙なバランスが、楽しい
ですよね〜。