2005年09月17日

COCON KARASUMA(古今烏丸)

【住所】京都府京都市下京区烏丸綾小路上ル水銀屋町620番地
【TEL】075-352-3800
【営業時間】AM11:00〜PM11:30 ※一部店舗により異なる

【開業】2004.12.04 <内外装 改装>
【経営者】ケイアイ興産
【テナント構成】物販6店 飲食9店 サービス(シネマ)1店
【設計】隈研吾建築都市設計事務所
【施工】竹中工務店

【関連HP】http://www.coconkarasuma.com/

四条烏丸の一角にある昭和13年竣工の旧京都丸紅ビルをリノベーションして完成した「COCON KARASUMA」。設計を担当したのは隈研吾氏である。

事の発端は2000年、旧京都丸紅ビルが不動産賃貸のケイアイ興産に売却されたことから始まる。再開発について、当初は解体して新たにビルを建設し、世界のスーパーブランドを誘致しようというプランも出たという。だが、ケイアイ興産社長の稲盛豊実氏(「京セラ」創業者、稲盛和夫の実弟。ケイアイ興産は、京セラの大株主でもある。)は、同ビルの再開発について、企画会社のリンクアップ・社長の今井雅敏氏にトータルプロデュースを依頼。今井氏は、ビジネスの中心地である四条烏丸という立地では、スーパーブランドが欲する賑わいとは異なり、誘致が難しく、また、誘致しても他都市の事例を見る限り運営は年々厳しくなっていることから、建物を再生して、京都らしいコンセプトを打ち出したほうが良いと考えた。

旧京都丸紅ビルは、大手商社「丸紅」の前身、丸紅商店の京都支店、呉服卸の京都丸紅の本社として60年以上活躍したビルだ。当時の設計は、日建設計の前身である長谷部竹腰建築事務所によるもの。大正期に生まれたモダニズム建築を引き継ぐ建物であり、歴史的な建築物としても価値がある。 

そして、世界で活躍する建築家の隈研吾氏の登場である。既存の壁を壊さず、その上にモダンな意匠を重ね合わせ、過去と現在という二つの時代の重なりを表現した。烏丸通に面した既存の壁面にプリントフィルムを挟み込んだ新しいガラスの壁面を重ねた。プリントフィルムには京唐紙に使われる古典文様”天平大雲”を、テナントでもある「唐長」と共に選んだそうだ。雲には瑞雲という言葉があるように、吉兆を表すモチーフとして古来より使われてきたことから、この建築が烏丸通と共に豊かな発展をすることを願って大雲で覆ったという。
また、内部は可能な限り天井を貼らず、歴史ある既存躯体を現すことで、新しい空調・照明等の現代との重なりが生まれた。木製の床材(イペ材)もかなり痛みがあったものを、丁寧な補修作業を行いそのままの形で利用したとのこと。70年前のオフィスで、南洋産の高価な木材が全フロアの床を覆っていた事実を残したかったという。この補修作業は、全面貼り替えよりコストも手間もかかったそうだ。

近代の名建築の記憶をとどめながら、新たな賑わいの中心へと華やかに変身を遂げた「COCON KARASUMA」。京都・四条烏丸の地に、引き継がれた歴史に新たな歴史が重ねられていく。

COCON-KARASUMA1.jpg COCON-KARASUMA2.jpg


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