2007年01月21日

ANGELBE(アンジェルブ)

ANGELBE1.jpg「駅でゆっくり快適に化粧直しがしたい」、そんな女性が意外に多いとのニーズから考えられたという、女性専用のメーキャップラウンジが登場している。
JR西日本による社内ベンチャー制度を活用しての、元運転士の方のアイデアを事業化したものだそうだ。20代の男性の方だそうだが、奥様から、駅のトイレで化粧直しをする女性達に洗面台を占領されて手を洗えなかったという経験談を聞いたことが、アイデアのきっかけらしい。
国内初の試みとして、昨年12月23日にオープンしている。

一回1時間までで300円という利用料を設定し、仕切られた簡易的なブースとなっている化粧台と椅子、フィッティングルームとトイレが完備され、協賛会社が提供するドライヤーの貸し出し利用や化粧品のお試しなどが自由にできるようになっている。ストッキングも販売されており、フィッティングルームでの履きかえが可能、また、ハーブティの無料提供もされている。
落ち着いたデザインに、若いおしゃれにこだわりそうな女性に受け入れられそうなアクセントを効かせた照明やインテリアの配色など、うまく組み合わされている。

どんなものかと昨日の土曜日に利用してみたのだが、おもしろいことに、友達同士で訪れて隣合わせの化粧台に座り、提供されている資生堂の化粧品をあれこれと試しあっている女性達が何組もいた。この利用のされ方は、案外、うれしい想定外かもしれない。この事業のねらい目は、日常的に会社帰りの待ち合わせ前などの化粧直しに、利用が見込めると考えてのものだったろうと思う。一人でも安心して寛げる場所という設定もあったようである。ところが利用する側の女性達は、すっかりコミュニティ的にも利用し始めているという様子だ。こういった利用に、落ち着いた店内デザインも功を奏しているのかもしれない。
いやはや、時代はサービスを売る時代へと移り変わっていることを、こんなところでもしみじみと感じる。モノづくりにおいても販売においても、サービスについてをどう捉え考えるかは、売れる売れないに大きく関わってくるように思う。

JRにおける駅ナカ事業は、エキュートなどを展開する東日本が一歩リードしている感があるが、西日本としても力を入れはじめているようだ。また、尼崎の事故背景での内部状況のイメージダウンを、こういったベンチャー制度も取り入れるなどして、変えていきたい姿勢でもあるのかもしれない。

このアイデアは、けっこういろんなビジネスに置き換えても考えてみることができるだろう。

ANGELBE2.jpgANGELBE
【所在地】JR大阪駅構内フロートコート2F
【営業時間】AM11:00〜PM10:00

【開店】2006年12月23日
【経営者】西日本旅客鉄道
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2006年05月24日

リフレッシュ “キヨスク”

先日記事にさせていただいた駅ナカ事業の発展と同時に進められていることで、西日本ではキヨスクが変化をはじめています。
コンビニエンスストアといった競合するお店が駅周辺にひしめく昨今、キヨスクの売上げは先細りにあったようです。これを回復すべくJR西日本の駅ナカ事業を進めるJR西日本デイリーサービスネットが、雑然とした販売員が中から見下ろす従来のキヨスクから、コンビニとの差別化をはかりながら店内へと踏み込み型キヨスク(20〜30u)の展開を決め、今まではなかった手法として、インテリアデザイナーに相談をもちかけての新規巻き返しに着手し始めたということでした。そこで登場となったデザイナーが、形見一郎氏と西脇一郎氏。この両氏によって、なかなか素敵なキヨスクが誕生しています。

キヨスク伊丹.jpgキヨスク伊丹
【所在地】JR伊丹駅構内
【設計】カタ 形見一郎
【開店】2005年6月19日
【経営者】潟Wェイアール西日本デイリーサービスネット

キヨスク猪名寺.jpgキヨスク猪名寺
【所在地】JR猪名寺駅構内
【設計】西脇一郎デザイン事務所
【開店】2005年4月15日
【経営者】潟Wェイアール西日本デイリーサービスネット

わたしが見てきたのは、形見氏による伊丹駅のものと、西脇氏による猪名寺駅のものです。
それぞれデザインはまるで違いますが、商品のわかりやすい見せ方、入りやすさ、ぱっとキヨスクが目に留まる明るさ、そういったキヨスクをより良くするためのポイントを、それぞれのデザインの中でとても上手に盛り込んでおられます。
形見氏の円形キヨスクは、駅構内の通行の流れ上での駅利用者から見て、“さぁ、どうぞ”と店がやさしく受け止めるように開いている建て構えになっています。また、西脇氏のアイコニックなデザインは、昨今の生活の中でパソコンなどのインターフェースに馴染んでいる現代人には親しみを感じやすく、商品の置き場所も一目瞭然でわかりやすいものになっています。
それぞれ、利用者にやさしいデザインのように感じられました。
従来のキヨスクでは、おじ様方が新聞を買ったりが中心であったのが、この踏み込み型では女性誌を店頭に見せる陳列を行うなどして、女性も入りやすいものになっており、わたしがしばらく様子を見ていた間でも、女性や若い男性の利用者も多く、明らかに変化しているであろうことが感じられました。

伊丹駅と猪名寺駅というと、お気づきの方もあるかもしれませんが、事故の記憶もまだ癒えない方あるJR宝塚線にあります。
新しいキヨスクの利用者にやさしいデザインは、キヨスクのあり方を導いています。
利用者にとって便利できれいな楽しいキヨスクが今後増えていくことと同時に、あのような事故は2度と繰り返されることなく、被害者の方にとってはおそらく癒えることがない悲しみの記憶を忘れ去ることなく、利用者のための駅の発展とともに安全な鉄道であってほしいことも最後に書き添えておきたいと思います。
posted by Rin at 00:04| Comment(2) | TrackBack(1) | その他サービス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月21日

踊る駅ナカ

ここ数年の間に、あちこちの駅の中が楽しい場所になってきていますね。
キヨスクといった小さな売店が駅での主だった商業スペースであったのが、すっかり広がりを見せ、主要な駅から変貌をとげつつあります。

最近、駅ナカの成功例として注目の的となっていたのが、「エキュート品川」と「エチカ表参道」。JR東日本と東京地下鉄が打ち出した“駅ナカ”事業です。JR品川駅で1日の乗降者数は約110万人、東京メトロ表参道駅で約30万人に上るそうで、この“駅”という自然に集客を見込める好条件の立地を、いかに施設として目覚めさせるか、両鉄道会社の企画の見せ所ともなったように思います。
駅の利用者を、旅客として捉え鉄道の“駅”を考えることから、消費者として捉え楽しめる場所へと“駅”を考えてみる。これが駅ナカ事業のポイントのようです。また、それぞれの場所で人の流れにそった配置と動線をつくり、流れながら興味を引かせることが、大混雑は防ぎつつ集客に結びつける空間づくりとなっているようです。

エキュート品川のある品川駅は、新幹線から在来線への乗り換え口でもあり、この施設は在来線の改札から出ない完全な中にあり、本当の“駅ナカ”立地。それが十分に乗り換え乗降者の利便性にかなっています。
エチカ表参道も、改札内には「オモキノクニヤ」といった高級スーパー・紀ノ国屋の新業態であるフーズショップなどを配置し通りすがりの買い回りを促し、改札外にはパリの市場をイメージしたフードコートを配置し、駅から次の場所へと移動の前にいったん寛げる場所を提供するといったように、駅それぞれの条件に合わせた、より利便性にかなった施設を創りだしています。

現在、関西では大阪駅が大改装中にあり、今後どのような駅ナカを展開していくかも興味深いところ。関東で大きく発展しつつある駅ナカ事業ですが、始まりは大阪からだそうで、1995年に阪急電鉄が十三駅ホーム上に直営のコンビニエンスストア「アズナス」を設置したのが最初だとか。
乗り換えなどの合間、便利さと同時にちょっとしたリラックスできる場所が増えれば、多くの利用者が見込めることは間違いなく、駅ナカはますます発展していく可能性大な場所であるだろうと思います。
会社への往復の通勤だけ、そんな交通手段のみの通り過ぎる駅から、ちょっとリラックスして帰れる場所になったり。そんな駅も全国に増えていくのかもしれませんね。
楽しき駅ナカ、踊る駅ナカ。

エキュート品川
【所在地】JR品川駅構内
【TEL】03-3444-8910

【開店】2005年10月1日
【経営者】開R東日本ステーションリテイリング

エキュート品川1.jpg エキュート品川2.jpg エキュート品川3.jpg エキュート品川4.jpg

エチカ表参道
【所在地】東京メトロ表参道駅
【TEL】03-3941-2004(東京メトロお客様センター)

【開店】2005年12月2日
【経営者】東京地下鉄

エチカ表参道1.jpg エチカ表参道2.jpg エチカ表参道3.jpg エチカ表参道4.jpg
posted by Rin at 23:18| Comment(4) | TrackBack(2) | その他サービス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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