2006年10月14日

問われる言語

表現するための手段において、2次元と3次元の間を埋めることができるものが言語かもしれない。

だが、中途半端な理論は、中途半端なパースに似ている。
表現しきれない。

言語の使い方も、目的に合わせた使い方が必要であるし、理論の構成もしかりであると思う。何を目的とするのかによって、そのセンスも問われる。
そして、難解であってもわかりやすくあっても、真理を突いていなければ意味がない。難解なことを難解に解いていけば真理が導き出されるかと言えば、そうではない。どうも、この部分についての誤解をたまに感じられるため、あえて書いておく。

柄谷行人氏の哲学論の中に、デザインと言語の関係性にも関わる部分で、昔ちょっとおもしろいと思って読んでいたものがあった。そんな中に少し触れられていたことに、諸科学の発展を可能にしてきたものは、厳密さではなく、あいまいさであったといったことが理論だてて書かれており、妙に納得したことがある。そのことと、誤解を生むずれも少し似ている気がする。

(この書いている目的はいかに?!
あまり意味なし。一般的でなし。)
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2006年10月13日

過去と未来をつなぐ城 ― 京都駅ビル

京都駅ビル1.jpg

京都駅ビル。1997年、建築家・原広司氏の設計によって建てられたものですね。
もうすぐ10年が過ぎようとしていますが、未だにいつ訪れても、未来感漂う圧倒される場所だなぁと思います。いにしえの都の玄関口に、未来への扉を開いている城がある、そんな感じです。
ここを訪れると、建築って、人って、すごいことできるんだ・・・そんなことも改めて思ったりもします。わたしには、ちょっとしたカンフル剤だったりします。

この計画が進んでいた頃は賛否両論が飛び交っていましたが、今や、この近未来的な建築物も京都という街の一部となっていっているのだと思います。
京都駅ビル2.jpgお気づきでした?烏丸通から車で京都駅へ向かってくると、ちょうど京都タワーが駅ビルに映りこんで見えるんです。街が映りこみ、いつしか街に溶け込んでいく。なんだか、そんな願いも込められているような気がしたりです。

建てられた当初、竣工直前に大林組の現場監理をなさっていた方に隅々までご案内いただいたことがありましたが、当時はただただ感心しながらお話をお聞きしているばかりで、あの頃、こんな風に書きまとめることをしていれば、いろんな裏話も鮮明にご披露できたかもしれないのですが、記憶だけでは間違ったことを載せてしまってもいけませんので・・・。記録し残すこと、大事ですね。

駅ビル西側を上りきったところから、夕日を見ることができました。
京都駅ビルから見る夕日.jpg 

京都駅ビル3.jpg
路と路を結び、風が通り抜けていきます。

様々な人間ドラマも生まれる駅。
そして、歴史ある都市のこれからをも見すえていく駅。
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2006年10月09日

瀬戸内オリーブ基金の募金箱

阪神百貨店-瀬戸内オリーブ基金jpg
このブログの左サイドバーで、ずっとリンクを貼っています“瀬戸内オリーブ基金”
その募金箱を、阪神百貨店のB1F・インフォメーションの横で発見しました。

パリの3星レストラン「アルページュ」のオーナーシェフ、アラン・パッサール氏に、“これぞ捜し求めたオリーブ”と言わしめた小豆島のオリーブ。(喜多俊之氏 談(OSAKA DESIGNER'S WEEK 2005 ・FORUMにて〉)
そんな日本の自然環境が育んでいた財産を、瀬戸内海の島々に広げ再生させ、残していけるといいですね。


呼びかけ内容.jpg

呼びかけ人をなさっておられる安藤忠雄氏の似顔絵が、なんとも笑顔を誘って“かわいい”です。
(こちらは、世界を動かす“かわいい”。なんて。(失礼しました))
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2006年10月07日

中秋の名月

2006中秋の名月.jpg

昨日10月6日は、中秋の名月でしたね。
(台風の影響で被害を受けた地域もあるようですので、そんな地域の方々には、また改めて秋の名月が楽しめますように・・・。)
関西では、雲の間に間に覗いていたお月様です。

秋の月を愛でる。日本の四季を感じられる、素敵なことのひとつですね。

会社からの帰り道、お月様も垣間見つつ、通りすがりのお店で月見団子にも目が奪われたわたし。(花より団子!というわけではありませんが。(笑))いずれにしても、季節感を楽しめる心も忘れたくないものです。

名月を楽しめる空間・・・、例えば、そんなものを造ることになったとして、楽しめる心をもったことがないと、どうしたら良いものにできるかわからない。日本の暮らしの中で快適な生活空間を創り上げるためには、何気ない日常の中で、そんな四季の移り変わりを感じる心も大切かもしれません。
posted by Rin at 13:07| Comment(8) | TrackBack(3) | 街角・風景 等 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月05日

見た目以上に大事なこと

哲学する秋。もの思う秋。

・・・なんて言うほどのことはないのですが、実はまだ、片目が非常に見えづらくて、そういう状況になって初めて気がつくことや、見えなくて見えることがあったりな今日この頃です。
だいぶ慣れてはきたのですが、利き目が日々見えづらくなってきているので、かなり視界が悪くて気持ち悪い。さりとてメゲてもいられません。こんな時こそ、心の目は見開いておかないと・・・。
(本当はこれをご覧になった方にご心配をおかけしてしまったり、余計なお気を使わせてしまったりがありますし、わたしの場合は片目は見えていますし、手術を受ければ(わたしの目と年齢に合わせたものを使っての手術が、もう少々先でないと準備ができないため待っていたりです)見えづらい方の目も完治するようですので、本当に見えない状況にある方に比べたら、こうやって書いたりすることが甘えた状況と言えなくもなく、なのでためらいつつなのですが、見えづらい状況を体験することで思ったことを忘れないように書いておこう・・・と思って書いています。)

見えなくても、心配りされているデザイン。
見たまんまだけがデザインではないことは、デザインあっての機能、機能あってのデザインといったことでも、けっこう繰り返し書いてきたことなのですが、見えにくいと、さらにその大切さを痛感することに遭遇します。
よく見えているときには、ただ、かっこよくてきれいだったデザインされたもの。それが見えなくても使いやすいなら、なお良いデザイン。もちろん、すべてにおいてカバーしなければダメなんてことはありません。けれど、場所とモノによって、そうでもあってほしいものって、けっこうあります。

つい先日、仕事の合間に、某所のアップルストアーに立ち寄ることがありました。
アップル、“デザインされたもの”の象徴的存在ともなっていますね。ストアーも見た目、洗練されています。
・・・あぁだけど、わたしは、2Fへ上がるためにエレベーターを見つけられず、戸惑ってしまったのでした。半透明の綺麗な螺旋階段。でも、そこでの上り下りが、現在のわたしには非常に怖いと感じてしまったのです。さらにそれに追いうちをかけたのは、降りようとしているわたしを前に、階段を上がってこられた店員さんでした。階段踏面の幅の広い側を手摺を使って上がってこられ、わたしに気がついていらしたけれど進路を変えてよけることなく上がりきって行かれました。わたしは、店員さんが階段を上がりきって通り過ぎるまで、怖くて降りることができませんでした。
店員さんにしてみれば、まさかわたしの目が見えにくい状態にあるなんて思いもよらなかったでしょうし(見た目には、両目ともぱっちり黒々と普通に見開いていますから、全くわからないだろうと思います)、気にも留めなかったのかもしれません。ですがそういった対応は、わたしがかりに見えている状態でも、本当はストアーイメージとして、かなりのマイナスイメージなのは確かです。そのとき、たまたまだったのかな・・・。でも、そういう感じでもなかったんですよね・・・、ほんと残念でした。

おそらく、百貨店などで教育を受けてる店員さんには、あり得ない店内接客対応かもしれません。
デザインの社会って、まだまだ広い社会の中に照らし合わせて見た時には、一般常識的なマナー面などで遅れていると言いますか、教育が行き届いていないと言いますか、アバウトと言いますか・・・そういった面があることも事実で、…なのですが、そこのところに気がつける目を養っておかないと、良いデザインにたどり着けないことも本当なのです。
(アップルストアーについては、本当にたまたまであってほしいです。)
ラフでのびのびとしていることで良い発想が生まれることも確かにありますが、それだけでは足りないことはたくさん過ぎるくらいあって、その両面が必要だったりします。けっこう大切。

それこそたまたま今回、アップルストアーのような“デザイン”代表選手を掲げているみたいなところで体験してしまったから書きましたが、デザイン界を代表しているみたいな風でいて、案外、そんな心配りに欠けてると感じたお店、わたしは遭遇したこと今までにもないわけではありません。(そう感じた場合、今までは書く対象にしなかったということもあります。)
例えば、喫茶だけではなく食事もするような場所なのに、テーブルと椅子の高さのバランスが悪いために食事がしにくいところとか・・・。そのバランスの悪さは気がつかないようで、店内のいたるところに表れてしまっていたりします。デザイン、デザインと言われている場所で、そういったところなんかもありました。仮にその場所の意義が他の部分にあったとしても、デザインを社会へなげかけ、ましてやサービス面での充実につながるコンセプトも含めていたりする場所だったりした場合には、気がつくべきことだとわたしは思っています。でも、けっこう、そういうところのオーナーさんにかぎって、他所さんの批判を声高に語ったりするから、デザイン業界での“言わぬが花”を、わたしは非常によく感じてしまうのかもしれません。(苦笑)
それはさておいて・・・、自由さから感性を磨けばいいとして、常識を磨き忘れた・・・、そんな部分が、デザイン社会でのかなり大きな課題だと、ずっと思ってきたことでもあったりします。
そのことをちょっとしみじみと思い出してしまった、残念な階段での出来事でした。

“心配りされているデザイン”は、これからますます大切になってきます。
なにしろ、高齢化社会です。
また、デザインされたものが取り扱われる場所においては、そのサービス面の良さが、扱うもののデザインの良さ(クオリティ−の高さとでも言ったほうがいいかな)に比例するとも言えなくはありません。

そう言えば、今年のデザイナーズウィークのテーマは、“LOVE”ですね。“心配り”には、愛があります。主張する以上の思いやり。すごく関係あるかもしれません。
(この状況で、今年は東京までは行けそうになく、それも残念だったりです。)


わたしが、まだ一応若い(?苦笑)うちに見えづらい体験をしているのも、この体験も今後に活かしなさいよ!、というどこからかの思し召しかもしれません。(合掌)




<目のことについてなど、ご心配いただいたり励ましていただいたり・・・、メールなどいただきました皆様に、心から感謝しております。
こんな風にまた書いちゃっておりますが、大丈夫。体は元気なもので、スポーツジムで自転車こいだり腹筋したり(さすがにエアロビは今控えてますが)、そんなことも続けているくらいでして・・・、逆境は、いつか何かのバネにしてやるぞ・・・という根性のわたくしです。(でないと、イキテイケナイヨノナカダワ(汗))
秋深まる季節、皆様も、お風邪などひかれたりしませんよう、くれぐれもご自愛ください。
スポーツに、アートに、読書に、そしてデザインに、楽しめる秋でありますように・・・!>
posted by Rin at 12:10 | TrackBack(0) | デザイン全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月27日

“かわいい”が世界を制す

日曜日の夜に放送されていたNHKスペシャル、「東京カワイイ★ウォーズ」。
東京のファッション界の昨今の異変、リアルクローズのファッションフェスタ「東京ガールズコレクション」の盛り上がりと、対するモードの世界。モデルのエビちゃんこと蛯原友里さんの大ブレーク。ファッションフェスタ×ファッションの携帯サイトでの販売。
東京発信のマルイが大阪に進出し、それを見に行った後で見る番組としては、わたしにはとてもタイムリーな内容でおもしろい番組でした。

かわいい綺麗なモデルさん達が、ごく普通の女の子達にとって遠い存在ではなく、“わたしと同じようにしてみてね☆ねぇ〜かわいいでしょ〜”と、おいでおいでと手招きする世界観が、買いやすい価格的手ごろさも手助けして若い女の子の心を虜にしてしまうのも、わかる気がします。
まぁ、うまいですねぇ〜という戦略ですね。
おしゃれ好きで買い物好きな若い女性の、すごく自然な心理を突いた戦略だと思います。

そう、ビジネス戦略なわけです。
しかし、この番組を見ながら感じたことで、わたしがなんとも言えず少々しみじみしてしまったことに、ファッション界もまだまだ男社会なんだなぁということがありました。NHKの番組編集の仕方のせいなのかもしれませんが・・・。どうなのだろう、と感じました。
コシノヒロコさんも出演されていましたが、エビちゃんを招いて戦略を練るフクスケのご様子も、モードの世界「東京コレクション」の運営に関した会議シーンでも、おじ様男性が頭を悩ませておられる。その印象がやたら強く感じられましたし、悩まれているご年配の男性の方々のファッションセンスも、少々・・・気になってしまいました。
男社会の点では、「東京ガールズコレクション」の主催も、お若い方ですが男性です。渋谷で販売員されながらデザインもやってる女の子(彼女達のパワーはすごいと思いましたが)も登場していましたが、経営者はあくまで男性。
そして、ご年配の方も若い方も、買ってほしいターゲットの女性達の“かわいい”の一言に右往左往しておられる。
ビジネスの舞台裏なわけですが、男社会にありながら年配の男性のご様子などには、なんとなく悲哀を感じなくもなく、少々痛ましく感じないこともなかったのでした。
もうちょっとビジネスでの表舞台に女性を立たせることを考えていけば、わざわざ“かわいい”に慌てなくても振り回されなくても、売れる、話題を呼べる仕掛けを創り出すことに、そう苦労しなくても済むような気がしたり・・・。エビちゃんに意見をお伺いしてたフクスケにしても、社内の女性達の意見に日頃から耳を傾けてらしたのかなぁ・・・という気もしなくもなく。う〜ん、ほんと、どうなのでしょうね・・・。エビちゃんのネームバリューが欲しかっただけに終わってしまうと、後が続かない気はします。
リアルクローズがなぜ売れているのかといえば、それを纏う大人気のモデルさんにしても、普通の女の子達が感じるようなことをうまく表現しているところにもあるのですから。

そして、コシノヒロコさんの言葉、「真似だけでは、永く続くものは創りあげられない」。これも、その通りだと感じました。
現在のリアルクローズの世界は、モードから変換さえて一般向けにし、価格を抑え、綺麗だけど身近に感じられるモデルさん達の活躍により親近感も植え付け、けれどデザインで言えばモードから“真似”てる世界でもあると感じます。渋谷で大活躍の女の子達もプロではなく、プロはいらないと経営者男性は言い切っておられました。その年代にある女性達がその年代の心理で流行を追えば、売れるものに確かにたどり着ける。けれど、彼女達もいずれ気がつくはずです。単なる流行だけで自分達が終らないためには必要となってくるであろう技術や知識についてを。プロのデザイナーはいらないという渋谷の店だけで、2週間で賞味期限が切れるという流行に追い回される繰り返しだけに終わらず、経営者も息切れせず永遠に続けていくことができるのか。わたしには、かなり謎な気がしました。その方が大変だろうなぁ(精神的にも、体力的にも)・・・と。そのことに先に気がつくのも、界隈と密着しながらマーケティングしてる、成長していく女の子達だったりして。

企業で団塊世代が去る時代、しばらくは混沌とした時代になりそうな気配もありますが、それと同時に、女性の購買力によって成せる世界では、その舞台を支える力には、もっと女性が華を添えていていいんじゃないかなぁと思ったりです。その方が、世界を制す“かわいい”を操れますよ。“かわいい”のお次は何がくるかも見えてきますよ、きっと。どうぞ、と、やさしく道を開けてみませんか?紳士諸侯。(それに踏ん張ってばかりいて疲れちゃうより、その方が素敵になれますよ、きっと。)なーんて。

わたしもおしゃれ大好きな人間ですが、1ヶ月のお小遣いや生活費をすべてつぎ込んじゃうような買い方には、要注意ですよ、女の子達。だって、おじ様方の懐ばかり潤す、おいしいカモになっちゃうこともないのじゃない・・・。なーんて。
(少々、黒くて先が三角に尖ったシッポが生えて、背中にコウモリみたいな黒い羽が生えて・・・きそうな意地悪虫な気分でもありますが、いえいえ、まともな考えでもあると思います。(苦笑)年頃のお嬢様をお持ちのおじ様方なら、これも間違っているとは、おっしゃらないかな・・・と。)


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追記:(2006.09.27 12:00)
ちらっと、男性のファッションに絡んだことも書いたりしましたが、わたしは、一般的に言われる“人は見た目”の重視派ではないのかもしれません。人それぞれ、見た目の感じ方も違うと思いますので、これも表現しにくいところですが、“見た目”は確かに大切な要素ではあると思いますが、中身から見える“見た目”がより大切だと思っていたりです。
女性がそういったことを書きますと、“どうせ自分がたいしたことないし、自信がないからだ”とか言われかねないので、今まであまり書いたことがないことですが、・・・まぁ、ことネット上などだと、ご自分の見た目に自信をもった発言をしている方にリアルにお会いして、本当におっしゃる通りに見た目も素敵な方だと思ったことは、ほとんどなかったりします。
それを口にしてしまう時点で、本質的に品性というものをあまりわかっておられないのかも・・・、という見方もできるということ。自信を持つことと、口にしてしまうことは違うということは、かなり感じることが多いです。
そういう点でのネットとリアルの矛盾は、よくあることかもしれませんね。他人の服装について、きちんとすることを奨励することを熱く語っている人が、多くの人の前で“あんなこと言ってた方が?うっそォー”とのけぞってしまったこともあったり。
こういうことにしても、言わぬが(書かぬが?)花なのかもしれません。

日曜日のTV番組で気になったのは、ファッション業界の方なのだからと、放送されるのだからという部分がありました。ラフさでお気が回っていないみたいな、パリッと感は、けっこう大事ですよ・・・みたいなことが気になってしまった・・・みたいなです。
取るに足らないことでもある、かもしれません。

男女問わず、やっぱり中身が大切だと思いますよね。
そして、雰囲気に表れる適度な心身の健康的健全さと清潔感があれば、言うことなし。
それとデザインも、相通じる部分があるような・・・。
posted by Rin at 00:45| Comment(2) | TrackBack(1) | デザイン全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月25日

なんばマルイ

なんばマルイ1.jpg

【住所】大阪府大阪市中央区難波3-8-9
【TEL】06-6634-0101
【営業時間】AM11:00〜PM8:30

【開店】2006.09.22 <新築>
【経営者】滑ロ井

【設計施工】建築:竹中工務店 内装:エイムクリエイツ
【環境デザインプロデュース】間宮吉彦

【関連HP】http://www.0101.co.jp/namba/


先週の金曜日9月22日、大阪・ミナミの難波駅前に「なんばマルイ」がオープンしました。
首都圏を中心に“駅のそば”をひとつの売りとし、10代後半から20代の若年層をターゲットに展開してきたチェーンストアーの関西2号店です。1号店は神戸マルイ。こちらも三宮駅のすぐそばにあります。
今回の大阪初の出店が“なんば”であること、これは大阪での集客を見込める立地を考えた時、必然であったのではないかと感じます。全国でご存知の方も多いことと思いますが、大阪といえば、賑う街が“キタ”と“ミナミ”というように分かれて発展しています。この現象には、大阪郊外と市内を結ぶ交通機関の終発着駅のある場と、おおいに関係があります。マルイが出店した“ミナミのなんば”は南海・近鉄線のターミナルであり、“キタ”は阪急・阪神線のターミナルと京阪沿線から出やすい市街地となっており、それぞれの特色はあるものの、商店はうまく集客を分け合っている状態にあります。“キタ”である大阪駅・梅田駅前周辺での若年層ターゲットの施設状況を考えると、すでにかなりの飽和状態にあり、それに比べると難波駅前であれば、古くからある高島屋ともターゲット層の範囲から競合というよりは相乗効果を生み出せる関係になれる。こういった状況が、“なんば”での大阪初の開業のポイントにはなっているように感じられます。

環境デザイン面では、神戸マルイでもデザインディレクションなさっていた間宮吉彦氏のプロデュースということで、オープン当日、デザイン関係者らしき訪問者も多かったように思いました。わたしも当日、訪れました。なかなかの盛況ぶりで、この日ばかりは若い人々の姿だけでなく、老若男女、様々な人々が集まっていました。レディスグラマラス系カジュアルなどのフロアで、スーツ姿のおじ様方がウロウロしている姿を大量に見かけたりするのは、最初のころだけの光景ではないかと思います。
訪れた時間帯によっては、地下はそれほどの人ごみではなかったようなのですが、おそらくはオープン前の行列が1階外回りに出来ていたことでしょうし、その影響で1階に人が集中していたのではないかと思います。落ち着いてきたら、この施設の集客口は御堂筋線地下鉄出入口に面している地下からがメインになってくるのではないかという気がします。
それを見越してか、地下フロアの店内環境造作は、神戸マルイの1階を思い出させる仕上がりとなっており、神戸でのデザインイメージのキーワード&コンセプトとされていた“プチゴージャスシック”にして“表情のある空気感”と相通じる、表情があって透明感のある空気感を地下フロアで力を入れて表現されているように感じました。そういった商業施設デザインの中でも正統派的な“キレイさ”をすっきりと自然に表現されるのは、間宮氏の作品に多いように感じます。とても安定感のある、信頼度の高いデザイン性を感じるものです。

あと、環境デザインでわたしが惹かれたフロアは、メンズフロアでした。おそらく、昨今の若年層女性陣のファッションへの購買意欲は、フロア環境に左右されない力もあり、個々のテナントの商品の見せ方の魅せどころの方が重要かもしれません。男性陣のファッションへの関心もかなり高まってきている時代ではありますが、女性ほどではない。そこでフロア全体で惹きつける力も、重要になってくるのではないかと思います。
メンズフロアの5階と6階で、色彩や素材で天井と床の仕上げを反転させていました。5階では通路にブラック系の格子調カーペット、天井には基本を木とし、ブラックのランダムなパンチングメタルとスチールのオブジェでリズム感を出すといった仕上げであるのに対し、6階では木のフローリング床にブラックの天井といったように、反転させることで遊び心のある飽きさせない空間構成を生み出していました。また5階6階ともに、エスカレーターで上がってきた時は、色彩と照明による暗め視覚になっており、「なんだろう」と覗き込みたくなるような雰囲気で、反対に下りのエスカレーター口は明るめで「もう少し見ていこうかな」といった心理が働きそうな、そんな構成をされていました。
間宮氏によるトータルプロデュースのもと、5階のデザインは、タワーレコードのアートセクションで活躍後、テキスタイルデザインやコンバース・docomoのデザインも手掛けるなどで知られる有田昌史氏によるものだそうです。
メンズでのテナントの雰囲気は、30代前半もターゲットゾーンに入っていることを特に感じさせるもので、ビジネススーツなどをメインに取り扱う丸井のプライベートブランド「ビサルノ」は、ガンバ大阪の宮本選手(たしか現在29歳)がモデルを務めていたりで、全体的に落ち着いたイメージを作り出していました。それはレディスも同じで、渋谷のカリスマ販売員から転身、独自のブランドをプロデュースする森本容子氏の「ブラック バイ マウジー」なども、若年層だけでなく受け入れられそうな美脚ジーンズを店頭に、落ち着いた店作りを展開していました。

写真を撮ってご紹介したかったのですが、店内のいたるところに案内係の腕章をつけられた方と警備員の方がおり、普通に来店客として入場した場合、ちょっと携帯のカメラを構えても注意されそうだなという雰囲気でしたので、あきらめました。
もう少し入場者数も落ち着くころに、カフェに立ち寄るなどもして、ゆっくり廻ってみたいと思っていたりです。
帰りがけ高島屋も少し覗いてみましたが、高島屋は高島屋で賑わっていました。
ロータリーを挟んで向かい合わせ、横から見た時の組み合わせと眺めは、なんだか対立しているようにも感じられる眺めなのですが、透明感のある新たな施設環境がミナミの新風として、駅周辺の清潔感向上や更なる活性化につながっていってほしいと願うものです。

なんばマルイ2.jpg なんばマルイ3.jpg

2006年09月18日

暫し、足を止め

つかしんにて.jpg

暗闇迫る中、照らし出され浮かび上がる空間は、
昼間見た世界とは別世界のような空気を放つ瞬間がある。
灯りのイリュージョン。
この瞬間を、ここに創り上げたかった人があることだろう。
送り出されたそのメッセージを受け取る時間。
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